PowerShell スクリプトを扱う際、複数の値をまとめて管理するには「配列(Array)」を使うのが便利です。
配列を使うことで、データを効率よく処理したり、繰り返し処理でまとめて操作したりできます。
本記事では、PowerShell での 配列の作成方法と値の追加方法 を、サンプルコードと実行例を交えて解説していきます。
この記事でわかること
- PowerShell で配列を作成する方法
+=
演算子を使って値を追加する方法- 数値・文字列など型の異なる要素を扱う方法
- スクリプトでの活用ポイント
1.PowerShell で配列を作成する基本構文
PowerShell では、配列を次のように作成できます。
# 空の配列を作成
$myArray = @()
# 初期値付き配列を作成
$myArray = 1, 2, 3
@()
は空の配列を初期化する構文です。
複数の値をカンマ区切りで並べると、要素を含む配列を定義できます。
2.PowerShell 配列に値を追加する方法 (+= 演算子)
PowerShell で配列に値を追加するには、+=
演算子を使います。
以下のように、空の配列または既存の配列に要素を追加できます。
2-1.空の配列に値を追加する例
# 空の配列を作成
$myArray = @()
# 値を配列に追加
$myArray += 1
$myArray += 10000
2-1-1.実行結果
PS C:\> # 空の配列を作成
PS C:\> $myArray = @()
PS C:\>
PS C:\> # 値を配列に追加
PS C:\> $myArray += 1
PS C:\> $myArray += 10000
PS C:\> $myArray
1
10000
このように、+=
演算子を使うだけで簡単に値を追加できます。
2-2.初期値付きの配列に値を追加する例
既存の配列にも同じように +=
演算子を使うことで、後から値を拡張できます。
# 初期値を持つ配列を作成
$myArray = 1,2,3
# 値を配列に追加
$myArray += 10000
2-2-1.実行結果
PS C:\> # 初期値を持つ配列を作成
PS C:\> $myArray = 1,2,3
PS C:\>
PS C:\> # 値を配列に追加
PS C:\> $myArray += 10000
PS C:\> $myArray
1
2
3
10000
3.異なる型を配列に格納する(数値+文字列)
PowerShell の配列では、型が異なる要素を同時に格納できます。
$mixedArray = @()
$mixedArray += 1
$mixedArray += 10000
$mixedArray += "hogehoge"
要素の型を確認するには、以下のように .GetType()
メソッドを使います。
PS C:\> $mixedArray[0].GetType().Name
Int32
PS C:\> $mixedArray[2].GetType().Name
String
このように、配列内で数値と文字列を混在させることができますが、スクリプト処理では型の違いによるエラーを防ぐため、型変換や条件分岐を行った方がよいです。
4.配列を操作する便利な構文
PowerShell では、配列の扱いを効率化する便利な構文も用意されています。
4-1.配列の長さを取得する
$myArray.Length
4-2.配列の特定要素を参照する
$myArray[0] # 先頭の要素
$myArray[-1] # 最後の要素
4-3.配列をループ処理する
foreach ($item in $myList) {
Write-Output $item
}
5.まとめ
PowerShell の配列は、複数のデータをまとめて扱うための基本的な構造で、@()
で配列を作成し、+=
演算子で値を簡単に追加できます。
また、異なる型のデータも同時に扱えますが、スクリプト等で利用する際には型の不一致などに注意が必要です。